超臨界水中でのフェノール類の有機合成反応

BACK

詳しい研究内容は、研究テーマのページをご覧下さい。

超臨界水中では様々な有機合成反応が進行します。私たちは、超臨界水中でのフェノール類の有機合成反応について検討を進めています。


芳香環にアルキル鎖を導入するFriedel-Crafts反応(下記反応)は、通常強力な酸触媒の存在下で進行する反応です。この強酸触媒は再利用が難しく、多くの酸触媒を使用しなければいけません。そのため、環境負荷の大きな反応と言われています。

我々は、超臨界水中において本反応が触媒無しで進行することを見出し、これまでに2-プロパノール、tert-ブタノール、プロピオンアルデヒドとフェノールの反応を行ってきました。その結果、超臨界水中では水のみでアルキルフェノールが生成することを確認しました。


  2
−プロパノールとフェノールの反応を例に、反応機構について説明します。まず、脱水反応によりプロピレンが生成します。さらに、プロピレンとフェノールが反応することでプロピルフェノールが生成します。超臨界水中では、フェノールの水酸基が触媒的な役割を示すようになり、これらの反応が進行します。

これらの反応において、フェノールは安定な分子触媒としての役割を果たしているともいえます。現在、通常強酸触媒存在下で進行する脱水反応に焦点をあてて、引き続きフェノール類の反応について検討をすすめています。

オートサーマル法によるメタノールからの水素製造

ゼオライトの膜化法と形状選択反応への応用

パラジウム水素センサーの開発

水素透過膜を用いた潤滑油の再生

触媒膜反応を利用したフェノール一段階合成

ケミカルハイドライドからの水素製造

CVD法によるパラジウム薄膜の作製

メタンの水蒸気改質による水素製造

超臨界二酸化炭素を用いた有機合成反応

超臨界水中での重質油の改質

超臨界水中でのフェノール類の有機合成反応

超臨界水を用いたバイオエネルギーの製造