これまで紹介した超臨界水のほかに、超臨界二酸化炭素も抽出・反応溶媒として利用することができます。
通常の溶液反応では、溶媒が高温で不安定であったり、生成物回収の際に溶媒を揮発させる必要があります。
これに対して二酸化炭素は高温でも安定な溶媒であり、超臨界状態では溶解していた反応物・生成物が、減
圧操作により簡単に分離して回収可能である利点があります。

昨年は、超臨界二酸化炭素中にて、酸素と固体触媒を用いることでベンジルアルコール類をアルデヒドに部
分酸化する研究を行ってきました。その結果、二酸化炭素の存在により完全酸化が抑制されることがわかりま
した。

今年度は、従来光照射下または特殊触媒が必要であったシスートランス異性化反応の検討を行い、超臨界
二酸化炭素中にて、スルホニルエチレン類のシス−トランス異性化が無触媒で進行することを見出しました。な
お、本研究は超分子化学研究室と共同でおこなっています。

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超臨界二酸化炭素を用いた有機合成反応

詳しい研究内容は、研究テーマのページをご覧下さい。

オートサーマル法によるメタノールからの水素製造

ゼオライトの膜化法と形状選択反応への応用

パラジウム水素センサーの開発

水素透過膜を用いた潤滑油の再生

触媒膜反応を利用したフェノール一段階合成

ケミカルハイドライドからの水素製造

CVD法によるパラジウム薄膜の作製

メタンの水蒸気改質による水素製造

超臨界二酸化炭素を用いた有機合成反応

超臨界水中での重質油の改質

超臨界水中でのフェノール類の有機合成反応

超臨界水を用いたバイオエネルギーの製造