Plamo Linuxを用いたプライベートネットワークでのBIND&DHCPD

始めに（ネットワークリタラシー（大げさ(^^;)）とか）
　IPマスカレードのページで示した手順でIPマスカレードによるプライベートネットワークが構築できたのは良いのですが、このままだとプライベートアドレス(192.168.1.0/24）側のPCは各々がIPアドレスを設定する必要が出てきます。１台や２台だったらまだ良いのですが、これが１０台以上になってくるとIPアドレスの管理が大変になってきます。どーせプライベートネットワークにぶら下がるのは学生のWindows-PCやMacになると思うので（Linux繋げたいーー、という学生がいたら即suとしてgetなんですが、情報や機械ならともかく、化学専攻の学生だと、あんまし期待がもてない、というか、コンピュータ関係が苦手でこっちに来た、という話もあるもんで(^^;;)．．．）、とにかく、利用形態はほぼ100%クライアントでしょう。で、WIndows95、NT4.0やOpenTransportなMacだとdhcpクライアントに簡単になれます。Windows3.5は多分だめでしょうが、ま、これはY2K問題未対応だし、使わせない、ということで(^^;)。
　そこでクライアントのIPアドレスを自動的に振り分けてくれるdhcpdをPlamo Linux側に仕込んでおくとHUBにケーブルを繋げるだけでプライベートネットワークに参加できる、というまさにPlug&Playな状態になるわけです。
　ということでインターネット上で情報検索したところ、Linux Setup Guideというとても参考になるwebページを発見しました。ここの（４）DHCPの設定と（５）BINDの設定を参考にすればOK、と思ったのですが、世の中そんなに甘くなかった、というか、宇都宮大学の場合、通常PCやWSは全てファイアウォールで保護されているので、ファイアウォールの内部にさらにプライベートネットワークが構築されているという状態になっています。うむーーー、だったのですが、取りあえずnamedの設定でクリア出来ましたので、以下にbindとdhcpdの設定を示します。
bind-8.1.2の設定
1. 設定ファイルを作る
  ここからが一工夫いるところです。なおここでは次のようなネットワーク構成になっているものとします。
  - グローバルネットワークのネットワークアドレス：123.45.6.0/255.255.255.0
  - グローバルネットワークのドメイン名：gakka.utsunomiya-u.ac.jp
  - >グローバルネットワーク側のDNSサーバのIPアドレス：123.45.6.200
  - >グローバルネットワーク側のDNSサーバのホスト名：dns.gakka.utsunomiya-u.ac.jp
  - Plamo Linux機のグローバルネットワーク側のIPアドレス：123.45.6.10
  - Plamo Linux機のグローバルネットワーク側のホスト名：plamo.gakka.utsunomiya-u.ac.jp
  - プライベートネットワークのネットワークアドレス：192.168.1.0/255.255.255.0
  - プライベートネットワークのドメイン名：prv
  - プライベートネットワーク側のDNSサーバ：plamo.prv
  - Plamo Linux機のプライベートネットワーク側のIPアドレス：192.168.1.1
  - Plamo Linux機のプライベートネットワーク側のホスト名：plamo.prv
  以後の作業は全てrootで行います。まずは
  /etc/resolv.confを作ります。
  次に/etc/named.confを作成します。さらに/etc/named.confの中で指定してあるディレクトリを、
```
mkdir /var/named
mkdir /var/named/second
```
  のように作ります。そして/var/named/local-host、/var/named/local-rev、/var/named/named.ca、/var/named/prv.zone、/var/named/prv.zone.revをそれぞれ作ります。
2. namedを起動する
  suで/usr/sbin/named と入力してnamedを起動してみます。うまくいくと/var/log/messagesに、
```
Apr 14 17:58:17 plamo named[113]: starting.  named 8.1.2 Fri Feb 12 17:14:48
JST 1999 ^Imasa@plamo:/home/masa/src/bin/named
Apr 14 17:58:19 plamo named[113]: slave zone "gakka.utsunomiya-u.ac.jp" (IN) loaded (serial 1999041400)
Apr 14 17:58:19 plamo named[113]: slave zone "6.45.123.in-addr.arpa" (IN) loaded (serial 1998041501)
Apr 14 17:58:19 plamo named[113]: master zone "localhost" (IN) loaded (serial 19981006)
Apr 14 17:58:19 plamo named[113]: master zone "0.0.127.in-addr.arpa" (IN) loaded (serial 19971006)
Apr 14 17:58:19 plamo named[113]: cache zone "" (IN) loaded (serial 0)
Apr 14 17:58:20 plamo named[113]: master zone "prv" (IN) loaded (serial 19990
212)
Apr 14 17:58:20 plamo named[113]: master zone "1.168.192.IN-ADDR.ARPA" (IN) l
oaded (serial 19990212)
Apr 14 17:58:20 plamo named[113]: listening on [127.0.0.1].53 (lo)
Apr 14 17:58:20 plamo named[113]: listening on [123.45.6.10].53 (eth0)
Apr 14 17:58:20 plamo named[113]: listening on [192.168.1.1].53 (eth1)
Apr 14 17:58:20 plamo named[113]: Forwarding source address is [0.0.0.0].53
Apr 14 17:58:20 plamo named[116]: Ready to answer queries.
```
  が残ります。うまくいったかどうか、nslookupで確認してみます。
```
# nslookup
Default Server:  localhost
Address:  127.0.0.1

> 192.168.1.100
Server:  localhost
Address:  127.0.0.1

Name:    ad0100.prv
Address:  192.168.1.100

> www.apple.co.jp
Server:  localhost
Address:  127.0.0.1

Non-authoritative answer:
Name:    www.apple.co.jp
Addresses:  210.154.101.2, 210.154.101.3
```
  グローバル、プライベート共にうまくDNSが引けていることが分かります。またグローバルネットワーク上の他のnslookupが動くUNIXマシンからプライベートネットワークのDNS情報を引くことが出来ないことも確認してみます。
```
$ nslookup
Default Server:  dns.gakka.utsunomiya-u.ac.jp
Address:  123.45.6.200

> server plamo.gakka.utsunomiya-u.ac.jp
Default Server:  plamo.gakka.utsunomiya-u.ac.jp
Address:  123.45.6.10

> ls -d prv
[plamo.gakka.utsunomiya-u.ac.jp]
*** Can't list domain prv: Query refused
```
  となり、ちゃんとアクセスが拒否されています。
dhcpdの設定
1. dhcp-2.0b1pl6をとってくる
  私はringサーバからとってきました。
2. dhcp-2.0b1pl6をコンパイルする。
  configureとmake一発です。ど楽勝。
3. /etc/hostsを編集する。
  いまいち意味が良く分らないのですが、取りあえずこれを/etc/hostsに追加しておきます。
```
255.255.255.255         all-ones
```
4. 設定ファイルを作る
  これまたこれが問題となりますが、とにかく/etc/dhcpd.confを書きます。次にサイズ０の/etc/dhcpd.leasesというファイルを用意します。コンソールで、
```
 
# touch /etc/dhcpd.leases 
```
  と入力すればOKです。
5. dhcpdを動かす
  コンソールで、
```
# /usr/sbin/dhcpd eth1
```
  と入力してみます。
```
Listening on Socket/eth1/192.168.1.0 
Sending on   Socket/eth1/192.168.1.0 
```
  と表示されたら大丈夫です。
起動時にnamedとdhcpdを自動立ち上げさせる
/etc/rc.d/rc.localに以下の部分を追加します。
```
if [ -f /usr/sbin/named ]; then
  echo -n "Starting named "
   /usr/sbin/named
fi

if [ -f //usr/sbin/dhcpd ]; then
  echo -n "Starting DHCPD "
  /sbin/route add -host all-ones dev eth1
  /usr/sbin/dhcpd eth1
fi
```
ここまでくれば、後はPlamo Linuxマシンを再起動させてみます。その後、クライアントのMacやWin95マシンをdhcpサーバからIPアドレスを取得する設定にしてみてうまく動けば万事OKで＼(^o^)／となります。

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satoma@cc.utsunomiya-u.ac.jp

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