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HOME > 有機シラン、チオール系自己組織化単分子膜(SAM膜)による材料表面改質とぬれ性制御・伝熱促進などへの応用

研究内容ページ

自己組織化単分子膜(SAM)

シランカップリングSAM

photo シランカップリング試薬は、加水分解・重縮合の2つの反応を経て、酸化物などの表面OH基をもつ材料表面に、ナノメートル(10のマイナス9乗メートル)サイズの超薄膜を形成することが可能です。
粉体・界面工学研究室では、このシランカップリングSAMのSi自然酸化膜、石英、ガラス、金属酸化物ナノ粒子表面や、プラズマやUV-O3照射により表面活性化したプラスチック表面などへの導入とその工学的な応用について、研究を行なっています。

アルカンチオールSAM

アルカンチオールは、金、銀、銅などの純金属表面に、ナノメートル(10のマイナス9乗メートル)サイズの超薄膜を形成することが出来ます。
粉体・界面工学研究室では、チオールSAMの金属表面および金属ナノ粒子表面への導入とその工学的な応用について、研究を行なっています。例えば、メルカプトアルコール/有機シラン複合膜を銅表面に導入することで、1 vol.%程度の希塩酸に長時間浸漬しても銅が溶出しない表面を形成することが可能になります。

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SAMを利用した固体表面ぬれ性制御や伝熱促進などへの応用

photo フッ素化炭化水素を構造の一部にもつSAM分子を表面に導入することで、撥水性・撥油を有する金属/金属酸化物/プラスチック表面を創成することができます。
粉体・界面工学研究室では、基板表面SAM濃度や表面ラフネス(凹凸度)の変化を利用する、親液性〜疎液性に至る基板表面ぬれ性制御について研究を行なっています。その一例として、蒸気凝縮冷却銅製伝熱面の表面にチオール由来の親液性-疎液性に至る連続的なぬれ性分布を形成することで、蒸気凝縮伝熱係数の増大がはかれることを明らかにしています。
また、SAMやナノ材料を利用する固体-固体間界面熱抵抗削減について、東北大・岩手大・東理大・名古屋大・産総研などとの共同研究を実施しています。

 

関連する獲得競争的研究資金

  • JST CREST 研究領域「ナノスケール・サーマルマネージメント基板技術の創出」分子界面修飾とナノ熱界面材料による固体接合界面熱抵抗削減(研究代表:東北大学 小原拓教授)

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