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金属ナノ粒子

ナノメートル(10のマイナス9乗メートル)のサイズの金属の粒子である金属ナノ粒子は、比表面積が大きく触媒能をもつ、光の波長と類似の大きさのため表面プラズモン吸収などの光学的特性をもつ、などバルク金属にない特異な性質を示すため、触媒、インク、電子材料の分野での利用が可能であり、現在研究が盛んにおこなわれています。
しかし、金属ナノ粒子は表面活性が高いことに起因する、化学的不安定性、 溶媒中での粒子間の反発力が低く、凝集し沈殿が生じ易い、などの実用化にさいして解決が求められる問題点があり、その解決策の一つとして、粒子表面をシリカ(SiO2) で被覆・安定化する方法があります。

マイクロ波加熱の化学反応への適用

photo 粉体・界面工学研究室では、マイクロ波照射加熱法を用いるシリカ薄膜の金属ナノ粒子表面被覆について研究を行なっています。
マイクロ波を極性溶媒(水等)・極性を持つ物質などに照射すると分子が回転、振動することによる急速昇温/加熱が可能で、これを利用することによる化学反応速度の増加や選択的反応の促進などについて広く研究が行われています。 シリコンアルコキシドの加水分解・重縮合を利用する金属ナノ粒子表面へのシリカ薄膜被覆において、従来の加熱方法を用いると長時間の化学反応時間を要するのに対し、マイクロ波加熱では急速内部加熱を利用し短時間でシリカ被覆を金属ナノ粒子表面に導入することが可能です。
 

マイクロ波加熱を利用した金属ナノ粒子表面へのシリカ被覆

photo マイクロ波加熱を用いてシリカ被覆した金ナノ粒子の電子顕微鏡写真を左に示します。画像の黒い点が金ナノ粒子であり、その周りを覆っているのがシリカです。
 このようにシリカ被覆した金属ナノ粒子は、主に
(1) 生体分子の検出材料
(2) ナノフィルム
(3) 触媒
等への使用が可能です。
当研究室では金以外にも銀、銅および鉄などのナノ粒子/マイクロメートルサイズ粒子のシリカ被覆についての研究を行っています。

 


 

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