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金属酸化物の表面改質

金属酸化物の特徴

photo 酸化チタン微粒子や酸化亜鉛微粒子などの金属酸化物には、以下の特徴があります。

  • ①紫外線を遮蔽する
  • ②光触媒活性を示す
  • ①の性質を利用して、金属酸化物は化粧品、サンスクリーン剤,塗料などの原料として広く用いられています。一方で、②の性質により,金属酸化物を含む製品では、製品中の有機成分が光触媒作用によって分解されてしまうことで、製品の性能劣化が生じることが知られています。例えば、光触媒能力を持つ酸化チタンに電子供与体である1,3-Butanediol を添加し,紫外線を照射すると,表面で還元反応が起こり,試料は白から青色へ変化します。

    マイクロ波照射ゾル-ゲル法利用した金属酸化物表面へのシリカ被覆

    粉体・界面工学研究室では、光触媒活性を抑制する目的で,不活性物質であるシリカで金属酸化物をコーティングする研究を行っています。
    従来のゾル-ゲル法を用いた金属酸化物のシリカコーティングは,反応完結までに6時間以上を要するなど,反応時間が長いことが問題として挙げられます。
    そこで、本研究室では、反応時間の大幅な短縮を期待して、マイクロ波照射ゾル-ゲル法を用いるシリカ被覆による金属酸化物の光触媒活性制御について研究を行なってます。
     

    金属酸化物粒子へのシランカップリング処理

    photo 金属酸化物やシリカ被覆金属酸化物表面へのシランカップリング処理に関する研究を行なってます。その目的は以下の二つです。

  • ①金属酸化物の表面物性を変化させる:金属酸化物やシリカ被覆金属酸化物は、表面水酸基を有するために親水性を示します。しかし、目的によっては両親媒性もしくは疎水性に変化させることが必要であると考えられます。
  • ②ポリマーコーティングのアンカーを作成する:金属酸化物粒子表面にポリマーコーティングを行うと、粒子の透明性が増し、顔料原料として用いる際に、塗り心地がなめらかになるという利点があります。
  • 左の写真はシリカ被覆酸化亜鉛をシランカップリング処理した際の分散嗜好性試験(上相;ヘキサン、下相;水)の結果を示したものです。左の試験管がシリカ被覆酸化亜鉛を分散させた結果ですが,下相(水)が白く濁っていることから、シリカ被覆酸化亜鉛表面は親水性で水に分散していることがわかります。一方、シリカ被覆酸化亜鉛にシランカップリング処理を行うと,右の試験管のように粒子はヘキサン-水界面に存在することから、その表面物性が変化したことがわかります。

     


     

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