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研究内容ページ

金属・金属酸化物及び炭素系ナノ材料の合成

液相還元による金属ナノ材料の合成

photo ナノメートル(10のマイナス9乗メートル)のサイズを持つ金属ナノ材料の中で、特に高い異方性を持つナノワイヤ、ナノプレートは、表面プラズモン吸収などの特異な光学的特性や、高い電気伝導性と熱伝導性をもつなどの優れた特性から、現在色々な方法での合成が試みられています。
粉体・界面工学研究室では、高濃度で合成可能、反応条件によって形状制御が可能などの利点を持つ、ポリオール液相還元や水熱/ソルボサーマル液相還元による、銀および銅ナノ材料の合成について研究を行なっています。また、従来加熱では数時間から数日かかる反応時間の短縮を目的に、マイクロ波加熱水熱/ソルボサーマル液相還元による銅ナノワイヤの合成について検討を行ってます。

シングルモードマイクロ波加熱によるナノ粒子合成

photo マイクロ波加熱を利用した液相還元法による金属ナノ材料の合成では、化学反応速度の増大による反応時間の大幅な短縮がはかられる一方で、一般に球状ナノ粒子、ナノプレート、ナノロッドなどの混合物が生成する場合が多く、分離精製が困難であるなどの問題があります。
粉体・界面工学研究室では、電子レンジのようなマルチモードマイクロ加熱の他に、マイクロ波導波菅中に反応容器を挿入する(左の写真参照)、モードの揃ったマイクロ波を試料中に照射できるシングルモードマイクロ波加熱を用いたポリオール法による金属ナノ材料の合成について検討を行っており、これまでに、最適条件下で反応時間10分以下で収率90%以上で形の整った銀ナノ材料の合成に成功しています。

 

剥離法を利用したグラフェン系材料の合成

photo 黒鉛(グラファイト)からの改良ハマース法による酸化グラフェン合成や、黒鉛(グラファイト)を出発原料とする各種機械的粉砕法を援用する機械的剥離や、電気化学的剥離による数層グラフェンの合成と、ナノ流体やナノペーストなどの高熱伝導性伝熱材料への応用について研究を行っています。

 

ナノ流体(伝熱流体)やナノインク(プリンテッドエレクトロニクス材料)の開発

ナノ流体の合成と高性能伝熱流体への応用

大きな異方性を持つ液相還元合成銀・銅ナノワイヤを伝熱流体中に高濃度均一分散したナノ流体の合成と、単相流、沸騰二相伝熱流体やヒートパイプ作動流体への実用化について、これまでに産総研、九州大の共同研究や、未利用熱エネルギー革新的活用研究組合からの委託研究を実施しています。 photo

ナノインクの合成とプリンテッドエレクトロニクスへの応用

相還元合成銀・銅ナノワイヤを水・アルコールなどの各種インク溶媒に均一分散させたナノインクの合成と、スピンコート、バーコートなどの湿式塗布による透明性に優れた塗布型導電膜の作成について、塗布条件やインクがよく馴染むような基板の表面処理も含めた実験的検討を行っています。

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関連する獲得競争的研究資金

  • 冷却ネットワークとナノ流体伝熱による集中管理型先進冷却システムの開発(NEDO開発機構グリーンITプロジェクト委託研究,H20-24年度)
  • 特異な表面張力特性を有するナノ流体を用いたインクジェット塗布に関する研究 (科研費基盤(C)研究(H19-22年度)
  • 超臨界二酸化炭素を用いるフッ素化炭化水素系新規ナノ流体の合成と熱物性評価 (科研費挑戦的萌芽研究(H23-24年度)
  • 「未利用熱エネルギーの革新的活用技術研究開発」プロジェクト(H27-30年度)

     

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