AppleTalkのちょっとしたお話

- AppleTalkの簡単な仕組み:ノード番号
ノード番号、というのはいわば住所(の番地)みたいなもの、TCP/IPでいうところの
IPアドレス(のHost部)のようなものになります。
一つのAppleTalkネットワーク上に存在するAppleTalkを使う機器(Macや、プリンター、あるいはAppleTalkが話せるUNIXワークステーションなど)に対し、1〜253(ちょっと違うかも)当たりの
数字が割り振られます。TCP/IPと違うところは番号が自動で割り振られるというところです。
例えばEtherTalkでもLocalTalkでも良いんですが、AppleTalkプロトコルが
通るネットワークに新しくMacをおくとします。で、「プリンタ使おうかな」とか「ファイル共用しよ
うかな」と思ってAppleTalkを「使用する」にして「セレクタ」を開いた瞬間に、このマックは
新入りMacくん:
「さーて、取りあえずノード番号100にしておくか、みんなー。俺はノード番号100だよーん」
としちゃいます。AppleTalkネットワーク上に彼しかいない場合はそのまま
100になるのですが、他のMacがノード番号100を使っている場合は、
MacちゃんA:
「それは僕が使っているからダメだよ」
新入りMacくん:
「んじゃあ、取りあえずノード番号150にしておくか、みんなー。俺はノード番号150だよーん」
ってな具合に別なノード番号にかえます。もしここでも別なMacが
MacちゃんB:
「それはわたしが使っているからダメよーん」
新入りMacくん:
「んじゃあ、取りあえずノード番号80にしておくか、みんなー。俺はノード番号80だよーん」
.....
と以下えんえんと続くような気もするのですが、新入りMacくんは賢い?ことにノード番号を乱数で
(1〜253の目のついたさいころできめるようなもの)決めるので、普通は数回これをやれば空いている
ノード番号を発見できて、これを自分の住所としてAppleTalk団地の住人になるわけです。
- IPremoteでトラブるのはなぜ?
ここまではAppleTalkが使えるネットワーク上でのお話ですが、AppleTalkが通らないネットワークを
経由してAppleTalkを使おうとする場合、いくつかの方法がありますが、その中にARNS( A Remote
Network Server on AppleTalk)という方法があります。これはインターネットに代表されるTCP/IP
プロトコルのみが使えるネットワーク経由でAppleTalkプロトコルを使うことができる方法で、接続先の
AppleTalkネットワーク上にARNSというソフトをUNIX(or Mac)で動かし、接続元のMacはこのソフトが
動いている機械のIPアドレスをIPremoteというAppleTalk機能拡張を使って指定することで、接続先の
AppleTalkネットワークに接続出来るようになります。
さて本来はARNS経由でAppleTalkネットワークに接続した場合でも先程のノード番号の項で示したような
仕組みで接続元のMacはノード番号を自動で決めることになるはずなのですが、残念なことに現在のIPremote
機能拡張ではそこまで面倒を見てくれず、従ってノード番号が衝突して接続出来なくなる場合がたまーーに、
出てきます。ARNSやIPremote機能拡張がApple社で開発したものであれば「何やってるんだー」と
言うことになるのですが、メルボルン大学の有志の方々が本業の合間に作っておられる「フリーウェア」なので、口がさけても文句は言えません。
ということでちょっと不便なときがあっても使えるのですから、これで良しとしなくてはなりません。

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