近年ナノサイズの粒子を液体に分散させることが可能となり、多くの研究が行われている。 大きな粒子を用いた場合と比較した時の利点としては長期的に安定で沈殿が起こりにくい、デバイス内での目詰まり等が起こりにくい等が挙げられる。 当研究室では大きく分けて2つの用途に使うことを目的に研究を行っている。 @ヒートパイプ等に用いる冷却液 液体中に熱伝導率の高い金属等のナノ粒子を分散させることで、その冷却性能が向上することが期待される。
Aインクジェット塗布による基板配線
また本研究テーマではヒートパイプ容器に用いる金属材料及び樹脂の表面改質も行なっている。 容器材料表面を親水性にすることで、上記のような冷却液の速やかな還流と伝熱性能の向上が期待できる。 表面を親水性に改質するために2種類のポリマーを用いて強固な膜を材料表面に作製し、作製した膜の耐久性を向上させる実験を行なっている。 下図のように接触角が小さくなって行くことがわかっており、とても濡れやすい表面になっていることがわかっている。 ![]() 図3 水の接触角の変化 a)処理前 b)処理後 |